昨日に引き続き、雇用関係の助成金をご紹介していきます。
労働者の雇用は会社の経営をしていく上で欠かせません。しかし、雇用にも費用が掛かるのは周知の通りです。
試用期間を設けるなど、段階を踏んで正社員として採用を計画する際は『トライアル雇用助成金』を有効活用しましょう。
雇用に関する費用を抑えることのできる『トライアル雇用助成金』の概要と助成金額について綴ります。
- トライアル雇用助成金の3つのコース
コース |
概要 |
一般トライアルコース |
安定就業を目指す労働者を試行的に雇う |
障害者トライアルコース・障害者短時間トライアルコース |
障害者を段階的に雇う |
若年・女性建設労働者トライアルコース |
建設業の中小事業主を対象に35歳未満の若年者、または女性を建設技能労働者等として試行的に雇う |
ひとつずつ条件と助成金額を見ていきます。
- 一般トライアルコースの助成金額
若年者の積極的な受け入れをしており、雇用管理も優良であると厚生労働大臣が認定した中小企業が助成対象となります。
助成条件と金額は以下の通りです。
条件 |
金額 |
35歳未満の労働者を3ヶ月間トライアル雇用する |
1人あたり月額最大5万円(最長3ヶ月) |
受給金額は「支給対象者が1か月間に就労した日数÷支給対象者の当該1か月間の就労予定日数」で計算して出した数値を元に算出されます。
- 障害者トライアルコース・障害者短時間トライアルコースの助成金額
職業紹介業者などを通じて、継続雇用を希望する障害を持つ求職者に対し、試用期間を設けて一定期間雇用することで受給できます。
助成金額は2つのケースにより分けられます。
ケース |
金額(月額) |
期間 |
精神障害者 |
最大8万円を3ヶ月、最大4万円を3ヶ月 |
最長6ヶ月 |
上記以外の障害者 |
最大4万円 |
最長3ヶ月 |
- 若年・女性建設労働者トライアルコースの助成金額
資本金3億円以下、かつ労働者が300人以下の中小建設業者を対象として、35歳未満の若年者、または女性をトライアル雇用する場合に受給できます。
このコースは最長期間を3ヶ月として、月額最大4万円の合計12万円を受給できます。また、一般トライアルコースと併用することで、月額最大8万円の受給が可能です。
助成対象となる中小企業であっても、対象労働者を建設作業に従事させる必要があります。
助成対象外となる職種例は以下の通りです。
測量 |
設計 |
経理 |
営業 |
- おわりに
段階的、または試用期間を設けて期間に定めのない雇用をするのは、労働者の適正を見極める上で非常に有効な手段です。
トライアル雇用助成金を有効活用して、より幅広く人材を試用してみてはいかがでしょうか?