建設労働者確保育成助成金にあるコースの中のひとつである『女性専用作業員施設設置コース』は、建設工事現場に携わる女性のための助成金です。また、女性の雇入れを考える建設事業者にとっても前向きに検討しやすくなるなどのメリットがあります。
『女性専用作業員施設設置コース』の条件や助成金額などをご紹介します。
●助成対象となる事業者の条件
「女性専用作業員施設設置コース」は、中小建設事業主が助成対象となります。
まずは建設労働者確保育成助成金の定める中小企業の条件に関しては以下をご覧ください。
助成対象となる企業 |
・建設業 |
・雇用保険の保険料率が14/1,000 |
・資本金が3億円以下又は従業員が300人以下 |
・受講者が雇用保険の被保険者 |
・助成コースごとに決められた措置を実施 |
上記に当てはまる企業を前提に、自らが施工管理する建設現場に女性専用作業員施設を賃借により整備した場合に助成金が交付されるのが女性専用作業員施設設置コースです。
助成対象となる施設の基準
施設 |
基準 |
更衣室 |
・ロッカーを設ける |
・床は板張り、コンクリートなどの構造 |
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・床面積が8㎡以上 |
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浴室 |
・清浄な水、または上がり湯を備える |
・脱衣所の設置 |
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トイレ |
・汚物が土中に浸透しない構造 |
・流出するキレイな水で手を洗う設備の設置 |
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・鏡付き化粧台と荷物置きを設ける |
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シャワー室 |
・シャワーヘッドごとに仕切りを設ける |
・脱衣場を設ける |
以下の場合は助成対象外となるのでご確認ください。
・敷金、礼金、補償金など |
・資機材の搬出などの運搬費 |
・施設使用による破損や欠品による費用 |
・撤去費 |
・光熱水料費、管理費、共益費、駐車場代 |
・作業員施設の1か月分の賃借料の中に事務所・倉庫等作業員施設とは認められない助成対象外部分の賃借料が含まれている。
※助成対象外施設の賃料が明確に分かる場合はその額を1ヶ月分の賃料から控除。 ※額が明確でない場合は、1か月分の賃借料の額に全体の作業員施設の延べ床面積に対する助成対象外部分の延べ床面積の比率を乗じて得た額を1ヶ月分の賃料から控除。 |
●助成金額
助成金額は、支給対象費用×3/5(上限:1事業年度60万円)です。
女性専用作業員施設設置助成コースの支給を受けようとする事業主は、事業を実施しようとする原則2週間前までに、必要書類一式を主たる事業所の所在地を管轄する都道府県労働局に提出する必要があります。地域によってはハローワークにて受付もしているので、お問い合わせください。
- おわりに
施設の導入は女性だけでなく、若者に向けての大きなアピールにも繋がります。助成金を利用して、女性に配慮した施設の導入を検討してみてはいかがでしょうか?
■参考