補助金と助成金ノート

北陸の田舎で経理(13年)をしております。主に実体験を踏まえた補助金や助成金について綴ります。

【耐震対策緊急促進事業】で耐震診断と耐震改修に伴う費用を抑えよう!

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『耐震対策緊急促進事業』をご存知でしょうか?
耐震改修促進法の改正により、災害に強い国土と地域の構築に向けた建築物の耐震化を目的として、目的達成に伴う費用の一部を補助するものです。

 

どのような建物が補助対象となるのか、また、その金額等について綴ります。

 

 

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  • 補助対象となる建物

『耐震対策緊急促進事業』の対象となる建物は以下の通りです。

建物

規模

小学校、中学校、特別支援学校など

階数2以上かつ3,000㎡以上

一般公共に利用される体育館

階数1以上かつ5,000㎡以上

プールやボーリング場などの運動施設

 

 

 

階数3以上かつ5,000㎡以上

病院、診療所

劇場、鑑賞場、映画館、演芸場

集会場、公会堂

展示場

百貨店、マーケットその他の物品販売業を含む店舗

ホテル、旅館

老人短期入所施設、老人ホームなど

 

階数2以上かつ5,000㎡以上

老人福祉センター、児童厚生施設、身体障害者福祉センターなど

幼稚園、保育園

階数2以上かつ1,500㎡以上

博物館、美術館、図書館

 

 

 

 

 

階数3以上かつ5,000㎡以上

遊技場

公衆浴場

飲食店、キャバレー、料理店、ナイトクラブ、ダンスホールなど

理髪店、質屋、貸衣装屋、銀行その他サービス業

バスの停留場や空港など、乗り物の発着場を構成しており、客が乗り降り、または持ち合いに使う建物

自動車車庫や自転車の停留又は駐車のための施設

保健所、税務署など公益上必要な建築物

一定量以上の危険物の貯蔵場又は処理場の用途に供する建築物

5,000㎡以上、かつ、敷地境界線から一定距離以内に存する建築物

 

参考:耐震対策緊急促進事業実施支援室

 

 

  • 耐震対策緊急促進事業の補助金額

補助金額は計算式を元に算出されます。

補強設計

補強設計に要する費用 × 補助率(1/3)

耐震改修

上限額 50,300円/㎡

耐震改修費用と上限額のうち、どちらか低額のもの×補助率( 11.5% )

 

詳細診断には建物の規模によって異なる計算式で上限金額を算出します。

建物の規模

上限金額の計算式

面積1,000㎡以内

対象建築物の延べ床面積×3,600円/㎡

面積1,000㎡を超えて2,000㎡以内

(対象建築物の延べ床面積-1,000)×1,540円/㎡+360万円

面積2,000㎡を超える

(対象建築物の延べ床面積-2,000)×1,030円/㎡+514万円

 

上限金額を元に計算式を用いて補助金額を算出します。

詳細診断

詳細診断費用か上限額のうち、どちらか低額のもの× 補助率(1/3)

 

 

申請をしたのち、申請書類の受理から30日以内で補助決定の通知が送られます。
補助金額の計算式に必要なため、申請には見積書が必要です。事業着手後に申請する点にご注意ください。

 

 

耐震対策緊急促進事業には「国から直接受給されるもの」と「国と地方自治体から受給するもの」の2つのパターンがあります。

国から直接受給する場合は、建物のある都道府県と市区町村に補助制度がない場合に申請が可能です。国と地方自治体の双方から受給できる場合は、双方から受け取れる分、補助率が高くなります。

 

  • おわりに

大規模な地震が連続するなど、建物の耐震性確保は早急に解決すべき問題です。
耐震対策緊急促進事業は2019年2月1日までとなっています。まだ、耐震化をされていない建物を所有している方は、この機会にご検討してみてはいかがでしょうか。

 

■参考:耐震対策緊急促進事業実施支援室

■参考:平成30年度 耐震対策緊急促進事業について

■参考:耐震対策緊急促進事業に係る事務事業を実施する者の公募について