補助金と助成金ノート

北陸の田舎で経理(13年)をしております。主に実体験を踏まえた補助金や助成金について綴ります。

【中小企業労働環境向上助成金】を活用して、労働者が働きやすい職場づくりに取り組もう!

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今日は、個別中小企業助成コースのご説明をしていきます。

 

 

<1.助成金の概要>

 

雇用管理制度(※1)の導入等を行う、健康・環境・農林漁業分野などの事業を営む中小企業主に対して助成するものです。雇用管理改善を推進して、人材の定着や確保を図ることを目的としています。このうち、介護関連事業主の場合は、介護福祉機器の導入も補助の対象となります。

 

※1.雇用管理制度とは?

評価・処遇制度、研修体系制度、健康づくり制度のことを示しています。

 

<2.助成される種類>

 

この助成金は2種類ございます。内容は以下の通りです。

 

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【(Ⅰ)雇用管理制度助成金】

中小企業主が、労働者の労働環境の向上の為に、雇用管理改善につながる制度などを導入し、それを適切に実施した場合に助成されます。この助成を受けるには、あらかじめ「雇用管理制度設備計画」を作成し、労働局の認定を受けなければなりません。

 

 

(1)助成額

☑導入した制度に応じた定額(30万円または40万円)

(2)対象事業主

☑雇用保険の適用事業の中小企業主。

重点分野等の事業を行う事業主であること。

☑雇用管理制度の導入を労働協約または、就業規則に新たに定め、実際に重点分野の事業に従事する1人以上の通常の労働者に適用させること。

雇用管理責任者を選任し、選任した者を事業所内に周知していること。

☑過去にこの助成金を受給していて、再び同じ区分の雇用管理制度設備計画を提出する場合、最後の受給決定日の翌日から3年が経過していること。

☑この計画の初日の前日から起算して、6カ月前の日から、事業主による解雇をしていないこと。

☑この計画の初日の前日から起算して6カ月前の日から、倒産や解雇など、特定受給資格者となる離職理由の被保険者が、雇用管理制度設備計画提出日における、被保険者数の6%を超えていないこと。

(3)計画期間

☑3カ月~1年

(4)計画の提出期間

☑計画開始日からさかのぼって、6カ月前~1カ月前

(5)対象となる雇用管理制度と支給額

☑評価・処遇制度(諸手当制度の導入等):40万円

☑研修体系制度(新任担当者研修等):30万円

☑健康づくり制度:(人間ドック等)30万円

 

 

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【(Ⅱ)介護福祉機器等助成】

 

介護関連事業主が、介護労働者の身体的負担を軽減する為に、新たに介護福祉機器を導入し、それを適正に実施して労働環境の改善がみられた場合に助成されます。この助成金を受けるには、あらかじめ「導入・運用計画」を作成し、労働局長の認定をうけることが必要となります。

 

 

(1)助成額

☑介護福祉機器の導入費用の1/2 

(上限300万円)

(2)対象事業主

☑雇用保険の適用事業の中小企業主。

介護福祉機器等を導入する事業所で、介護サービスの提供を業として行う事業主(他業種との兼業も可能)。

雇用管理責任者を選任し、選任した者を事業所内に周知していること。

☑過去に介護福祉機器等の助成を受けたことがある場合、介護福祉機器等を導入した事業所での累計額が300万円未満で、導入・運用計画提出時に、前回の支給決定日を過ぎていることが必要となります。

介護福祉機器等を導入する事業所は、導入・運用計画の初日の前日から起算して6カ月前の日から、事業主都合による解雇をしていないこと。

介護福祉機器等を導入する事業所は、導入・運用計画の初日の前日から起算して、6カ月前の日から、倒産や解雇など、特定受給資格者となる離職理由の被保険者が導入・運用計画提出日における被保険者の6%を超えていないこと。

 

(3)計画期間

☑3カ月~1年

(4)計画の提出

☑計画開始からさかのぼって、6カ月前~1カ月前

(5)対象となる介護福祉機器と支給額

☑介護福祉機器の導入費用(移動用リフト等)

☑保守契約費

☑機器の使用を徹底させるための研修費

※対象となる介護福祉機器は1品10万円以上であること。

 

★上記の合計額(税込)の1/2(上限300万円)

 

 

<3.おわりに>

 

この助成金は他にも条件や対象となることがあるので詳しくは最寄りのハローワークにお問合せください。介護機器などは高価なので、このような助成制度があるのはとてもよいと思います。対象となる事業主でしたら、活用することを検討してみてはいかがでしょうか。